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私たちの歴史

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私たちの歴史

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化学の発想で産廃プラスチックのリサイクルをリードする

29歳、脱サラで始めた公害処理事業

「このままだと地球はいずれ人間が住めない星になりますよ。例えば、限られた資源の中で、中国が日本の生活水準にまで発展したらどうなるか。資源がなくなりますよ。当然、廃棄したものをリターンすることを考えなければいけません。消費を美徳とした時代のツケが今ここに来ているんです。特に資源を持たない日本にとって、それは死活問題です」と開口一番、持論を説く川瀬照雄社長。
  川瀬社長が化学薬品商社を退職し、大阪市内で金属表面処理剤や公害処理薬品の販売を事業とする川瀬産業を創業したのが1966年(昭和41年)。「当時は余った化学薬品を川や海に垂れ流している工場がほとんどでした。こんなことでいいのか、何とか無害化できないかと、勤めていた会社に掛け合ったが相手にしてもらえなかった。それなら自分で事業を起こそうと、退職金30万円で始めたわけです。29歳の時でした」と振り返る。
  事業は、環境汚染問題が表面化していく時代の波に乗って順調に推移した。そして、1983年、同社は貝塚工場を建設し、半導体薬品容器の洗浄作業を開始し、工場内の水処理、循環設備の構築に取り組んだ。この技術が後の廃プラスチックのリサイクル事業に大きく役立つことになる。

1988年に産業廃棄物収集運搬業の許可を取得し、1989年には産業廃棄物中間処理業の許可を取得、同時に廃プラスチックの再資源化事業をスタートさせた。「扱う廃棄プラスチックはPEとPPに特化しました。塩ビは120℃で溶けて有害な塩素ガスを出す。また、ペットは260℃で高温処理しなければいけない。しかし、PEやPPは融点が同じ200℃前後で溶融できる。PEの軟性とPPの硬性の両者の特性を活かした製品づくりが可能になると思ったからです」と、化学屋の発想で廃棄プラスチックのリサイクル事業に乗り出した。
すでに同業者は50社近くあり、後発メーカーとしての苦痛も大きかったようだ。「そりゃ失敗の連続ですよ。化学薬品のことは分かってても樹脂のことは何も知らなかったから。あちこち専門家のところへ行って聞きまくりましたよ。後発であるがゆえ、人の2倍、3倍努力しないとだめ。その結果、先輩メーカーたちがなし得なかったPPとPEの融合や、木くずを組み合わせたオリジナル製品の開発に成功したんです」と川瀬社長は胸を張る。
  また、前途の洗浄処理設備を持っていたことも同社の強みだった。リスクが大きいため、薬品容器などの洗浄しなければいけない廃棄プラスチックをリサイクル処理する業者はなかった。「我々の強みは、それまで捨てられていたもの、例えば冷凍食品を梱包していたPEフィルムを前処理(洗浄処理)をして資源に戻せるといった技術を持っていたことなんです」と川瀬幸久専務(39)は語る。

後発は2倍、3倍の努力が必要

 そして2002年、産業廃棄物プラスチックのマテリアル・リサイクル企業としての地位を獲得した同社に大きな転機が訪れることになる。そのきっかけは同年12月1日に成立したダイオキシン特別措置法の制定だった。“ゴミ焼却時のダイオキシン発生量を87ナノグラムから、1ナノグラム以下に抑えなさい”となったのだ。この厳しい基準に、一般企業は自社で産廃プラスチックを焼却することが困難になり、それらをマテリアル・リサイクル会社やサーマル・リサイクル会社に買い取らせるようになった。
  「我々のビジネスは規制強化によって生まれるビジネスとも言えます」と川瀬幸久専務も語るように、同年を境に同社の廃プラ取扱い量は倍々ゲームで伸び続けた。ただ、その背景には「川上(供給)が増えても川下(需要)を確保していないと在庫の山になるだけ。最終用途をしっかりと見極めた製品づくりに励んできたからチャンスをものにできたんです」(川瀬社長)との実績があったのだ。
  追い風はまだまだ続く。同社の再生製品の一つに合成木材がある。特徴は、木材に比べて強固で腐食にも強く耐久性に優れている点だ。クルマ止めや金型置き資材などとして利用されているものだが、同社では今後はさらに需要の広い建築資材としての活用を期待している。
  「今年4月1日からISO9001に則った国際的な新JIS規格ができました。これを取得すれば国際的にも対応できるし、一般消費者にも安心して使ってもらえる。PPやPEだけに原料を絞っていると、供給が追い付かなくなる可能性もあるので、今後は木粉や無機薬品などを混入して、より耐久性のある製品をつくり、新JIS規格を取得したい」と川瀬社長は期待に胸を膨らませる。
  産業界の廃棄プラスチック量は年間500万トンと言われている。同社の年間リサイクル処理量は現在1万2000トン。「まだまだ広げていく可能性がある。今はこの業界も化学的処理を巧みに施せないと生き残れない時代になっている。応用が効く化学屋の真髄をこれからもどんどん発揮していきますよ」と、川瀬社長は力強く宣言する。


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